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​人類史博物館 

(国際設計競技への応募案)

2008

旧石器時代、それは人類が打製石器を用いていた時代ということになる。

その始まりは非常に古く、約200万年前にまで遡ることができる。
当時の人類は現生人類(ホモ・サピエンス)ではなく、

まだホモ・ハビリスあるいはホモ・エレクトスが主であった。

当然ながら、当時の人類は金属のように石を成形することはできなかった。

つまり、自然界に存在する石を加工し、その自然のままの形状を前提に、変更を加えることで石器を製造していた。

 

建築の歴史も意外と古くまで遡ることができる。農耕が始まる遥か以前、約38万年前の小屋の遺構が発見されている。

当時の建築、つまりそのような小屋は、自然界にすでに存在する材料をそのまま部材とし、組み立てられていた。

材料とは木の枝や石、あるいは大型動物の骨や牙、毛皮や草などである。

原初、建築は自然界に存在する形状をアッセンブルすることで、形作られていたのであり、

現在のように、直線や円弧、あるいは楕円形のような、単純な幾何学形状によって形作られてはいなかった。

自然界に存在する形状の豊かさは、人間の脳が想像しうる形状の比ではない。

​自然の生み出す形状は、遥かに総合的であり、合理的かつ複雑である。

コンピューターの使用によって、人間は自然の生み出す美に、どこまで近づくことができるのであろうか。

計画地 / 大韓民国

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